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【2026年度】最低賃金が全国平均1,177円へ!飲食店経営者が知っておくべき改定額・発効日と運用のポイント

求人・採用・選考
2026.9.25
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2026年度(令和8年度)の地域別最低賃金について、全47都道府県の改定額が出揃いました。全国加重平均額は改定前の1,121円から56円引き上げられ、金額として過去最高となる1,177円となります。

今回の引き上げは、人手不足の解消や購買力の維持が期待される一方で、アルバイトやパートスタッフを多く抱える飲食店にとっては人件費コストに直結します。本記事では、全国の改定額や発効予定日、そして飲食店経営者が今すぐ確認・対策すべき注意点を解説します。

全国の改定額の概要と地域差

全国加重平均(各都道府県の労働者数に応じて重み付けした平均値)での引き上げ額は56円ですが、実際の改定額は都道府県ごとに54円〜65円の幅があります。

エリア別 改定額一覧

1. 北海道・東北エリア
都道府県名改定前金額答申額(改定後)引上げ額発効日(予定)※
北海道1,075円1,131円56円令和8年10月1日
青森1,029円1,090円61円令和8年10月29日
岩手1,031円1,090円59円令和8年12月1日
宮城1,038円1,098円60円令和8年10月1日
秋田1,031円1,090円59円令和8年10月14日
山形1,032円1,092円60円令和8年10月30日
福島1,033円1,094円61円令和8年10月16日

2. 関東エリア
都道府県名改定前金額答申額(改定後)引上げ額発効日(予定)※
茨城1,074円1,136円62円令和8年10月18日
栃木1,068円1,125円57円令和8年10月1日
群馬1,063円1,120円57円令和8年10月3日
埼玉1,141円1,196円55円令和8年10月1日
千葉1,140円1,195円55円令和8年10月1日
東京1,226円1,280円54円令和8年10月1日
神奈川1,225円1,279円54円令和8年10月1日

3. 中部・北陸エリア
都道府県名改定前金額答申額(改定後)引上げ額発効日(予定)※
新潟1,050円1,108円58円令和8年10月1日
富山1,062円1,119円57円令和8年10月1日
石川1,054円1,113円59円令和8年10月3日
福井1,053円1,112円59円令和8年10月4日
山梨1,052円1,113円61円令和8年11月1日
長野1,061円1,117円56円令和8年10月2日
岐阜1,065円1,121円56円令和8年10月1日
静岡1,097円1,154円57円令和8年10月15日
愛知1,140円1,195円55円令和8年10月1日

4. 関西(近畿)エリア
都道府県名改定前金額答申額(改定後)引上げ額発効日(予定)※
三重1,087円1,143円56円令和8年10月1日
滋賀1,080円1,136円56円令和8年10月3日
京都1,122円1,180円58円令和8年11月16日
大阪1,177円1,231円54円令和8年10月1日
兵庫1,116円1,172円56円令和8年10月1日
奈良1,051円1,107円56円令和8年10月4日
和歌山1,045円1,101円56円令和8年10月3日

5. 中国・四国エリア
都道府県名改定前金額答申額(改定後)引上げ額発効日(予定)※
鳥取1,030円1,090円60円令和8年10月3日
島根1,033円1,092円59円令和8年10月10日
岡山1,047円1,104円57円令和8年10月2日
広島1,085円1,141円56円令和8年10月11日
山口1,043円1,101円58円令和8年10月8日
徳島1,046円1,103円57円令和8年11月1日
香川1,036円1,092円56円令和8年10月1日
愛媛1,033円1,093円60円令和8年11月1日
高知1,023円1,086円63円令和8年10月29日

6. 九州・沖縄エリア
都道府県名改定前金額答申額(改定後)引上げ額発効日(予定)※
福岡1,057円1,114円57円令和8年10月4日
佐賀1,030円1,095円65円令和8年11月15日
長崎1,031円1,087円56円令和8年11月2日
熊本1,034円1,092円58円令和8年12月1日
大分1,035円1,096円61円令和8年11月1日
宮崎1,023円1,085円62円令和8年10月24日
鹿児島1,026円1,090円64円令和8年10月25日
沖縄1,023円1,086円63円令和8年12月2日

※ 発効予定日は異議申出の状況等により変更される場合があります。

  • 最も引き上げ額が大きい地域: 佐賀県(65円増/改定後1,095円)。鹿児島県(64円増/1,090円)や高知・沖縄県(63円増/1,086円)など、従来の最低賃金額が低めだった地域で比較的大幅な引き上げが実施されます。
  • 最も引き上げ額が小さい地域: 東京都・神奈川県・大阪府(54円増)。東京都は改定前1,226円から1,280円に改定されます。
  • 最低額の引き上げ: 最も金額が低い宮崎県でも1,085円となり、全国的に賃金の底上げが進む改定となりました。

都道府県ごとの改定日(発効予定日)

今回の改定は全国一斉に発効するわけではなく、10月1日から12月上旬にかけて順次発効されます。

  • 10月1日発効予定の地域: 北海道、宮城、栃木、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、富山、岐阜、愛知、三重、大阪、兵庫、香川など。
  • 10月中旬〜下旬発効予定の地域: 静岡(10月15日)、福島(10月16日)、茨城(10月18日)、宮崎(10月24日)、鹿児島(10月25日)、青森・高知(10月29日)、山形(10月30日)など。
  • 11月〜12月発効予定の地域: 山梨・徳島・愛媛・大分(11月1日)、長崎(11月2日)、佐賀(11月15日)、京都(11月16日)、岩手・熊本(12月1日)、沖縄(12月2日)など。

注: 発効予定日は答申公示後の異議申出の状況等により変更される可能性があります。自社店舗がある都道府県労働局の正式発表を必ず事前に確認してください。

飲食店経営者が押さえるべき「3つの注意点」

人件費増額の事前試算と資金繰りの見直し

時給56円の引き上げは、一見小さな変更に思えますが、年間を通じた労働時間で見ると大きな負担増になります。

  • フルタイム(週40時間/年2,080時間): 1人あたり年間11万6,480円の増加。
  • 月160時間勤務(年1,920時間): 1人あたり年間10万7,520円の増加。
    従業員数が増えるほど人件費インパクトは増大するため、各店舗でのシフト時間や給料予算の試算を早急に行うことが重要です。

複数店舗展開時における「発効日・金額」の別個管理

地域によって改定金額(54円〜65円増)および発効日(10月1日〜12月2日)が大きく異なります。

複数エリアで飲食店を運営している場合、全店一律のタイミング・昇給額で処理してしまうと、特定の店舗で発効日遅れや賃金割れが生じる恐れがあります。各店舗の所在地に応じた発効日と最低賃金額の設定が必要です。

扶養内スタッフの「年収の壁」やシフト調整・社会保険対応

時給が上昇することで、扶養内で働くパート・アルバイトスタッフが従来の労働時間のままでは配偶者扶養枠や「年収の壁」を超えてしまい、シフトを削減せざるを得なくなる事態が想定されます。

また、社会保険の賃金要件(「106万円の壁」に関わる要件など)の撤廃に向けた動きもあるため、スタッフごとの希望働き方やシフト上限について事前にヒアリングしておくことが推奨されます。

求人票や募集要項の内容を確認

最低賃金の改定に伴い、現在掲載中および作成済みの求人票や募集要項の記載内容を速やかに見直す必要があります。

パート・アルバイトの募集時給が改定後の額を下回っていないかの確認はもちろん、正社員の給与(基本給や対象手当)を1時間あたりの金額に換算した際に最低賃金割れを起こしていないかのチェックも不可欠です。求人サイトや自社採用ページなどの記載事項に漏れがないよう、発効日までに必ず確認と更新を行いましょう。

計画的な準備と迅速な対応で、持続可能な店舗運営を

2026年度(令和8年度)の地域別最低賃金は、全国加重平均で1,177円へと引き上げられ、過去最高額を更新しました。改定額や発効予定日は都道府県ごとに異なるため、複数店舗を運営する飲食店経営者は、店舗ごとの発効日と改定金額を正確に把握し、個別に管理を行うことが不可欠です。

今回の引き上げに対応するため、経営者が優先して取り組むべきポイントは以下の通りです。

  • 人件費増額の事前試算と資金繰りの見直し: 従業員数や勤務シフトに応じた人件費の負担増を事前に算出し、給与予算や資金計画を早急に見直しましょう。
  • 扶養内スタッフへのヒアリングとシフト調整: 時給アップに伴う「年収の壁」や社会保険適用要件の影響を考慮し、スタッフごとの希望する働き方やシフト上限をあらかじめ確認・調整することが重要です。
  • 求人票・募集要項の点検と更新: アルバイト・パートの募集時給だけでなく、正社員の給与換算額も含め、改定後の最低賃金額を下回っていないか確認し、発効日までに記載内容を更新してください。

最低賃金の引き上げは店舗経営に大きな影響を与えますが、計画的な準備と迅速な運用見直しを行うことで、労務トラブルを防ぎ、安定した店舗運営を継続していきましょう。

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