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飲食店アルバイト採用のコツ|求人募集から入社後のフォローまで解説
飲食店を経営される方で「アルバイトが足りてない」と悩まれる方も少なくないのではないでしょうか?
実際、データバンクの「人手不足に対する企業の動向調査(2024 年 1 月)」によると、飲食店の非正社員の人手不足割合は72.2%となっております。
少子高齢化の進行などにより、今後この状況が改善するのは難しいと考えられる中、どのようにしたらアルバイトを集めることができるのでしょうか?
今回の記事では、飲食店におけるアルバイトの募集方法から入社後の離脱をなくすための方法について解説します。
飲食店で人手不足にお困りの方に必見の記事!
求人票を作成するにあたっての基本
アルバイトを採用するにあたって、まずは勤務条件等を記載した求人票を作成するかと思います。
しかし、求人を募集する際には記載必須の項目があり、予め求人票のルールを知っておくほうが良いでしょう。
今回の章では、求人票を作成するにあたっての必須項目や載せてはいけない項目などについて解説します。
求人票に必要な項目
求人票に関しては、職業安定法など厚生労働省によって必ず入れなければいけない項目があり、主に下記の7つです。
- 業務内容
- 契約期間・試用期間
- 就業場所・就業時間
- 時間外労働の有無
- 休憩時間や休日
- 賃金
- 社会保険
これらの項目を記載することで、求職者にとって最低限必要な情報を伝えることができます。
ただし、記載内容については細かい規定もあるため、注意が必要です。
例えば、「固定残業代」を採用する場合は基本給と分けていくら支給するか、「裁量労働制」を採用している場合はその旨を記載する必要があります。
求人票に載っている情報が不十分であれば、有効な求人として認められず、ハローワークや求人媒体などに掲載できなくなる可能性もあります。
求人票の必須項目を知りたい方は厚生労働省の「労働者を募集する企業の皆様へ」で詳細に書かれていますので、そちらをご覧ください。
求人票に載せてはいけない項目
求人票では必須の項目だけでなく、求人票に載せてはいけない項目もあります。
仮にそのような項目を載せた場合、罰則を受ける可能性もあるので注意しましょう。
求人票に載せてはいけないものとしては主に以下のようなものがあります。
- 性別による制限
- 年齢による制限
- 身体的特徴による制限
- 国籍や出自による項目
- 事実ではない内容・誇張しすぎた表現
性別による制限
男女雇用機会均等法により、求人票に性別を理由とする制限は禁止されています。
男性募集や女性募集といった表現だけでなく、いずれかの性別を想起させる書き方も禁止されています。
例えば、主婦歓迎のような表記では、女性を想起させるため「主婦(夫)歓迎」のようにする必要があります。
同様な理由から、看護婦、ウェイトレス、営業マンといった記載も禁止されています。求人票を作成するときは、性別を特定すべきではない表現で記載しましょう。
年齢による制限
雇用対策法により、採用時に年齢制限を設けることが原則禁じられております。
また、求人票は年齢不問としながらも、年齢を理由に応募を断ったり、書類選考や面接で年齢を理由に採否を決定する行為は法の規定に反します。
ただし、「長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、若年者等を期間の定めのない労働契約の対象として募集・採用する場合」など、例外として年齢制限が認められる場合もあります。
詳細については厚生労働省の「その募集・採用年齢にこだわっていませんか?」に記載されていますのでそちらをご確認ください。
特定の人物を差別するような項目
人種や居住地、身体的特徴など、特定の人物を差別するような表記もしてはいけません。
仮に自分では差別表現を使ってないと思っても、受け手によっては不快な思いをすることもあるため表現などには気を付けるようにしましょう。
事実ではない内容・誇張しすぎた表現
求人票に事実ではない内容や、誇張しすぎた表現を記載するのはNGです。
実際よりも給与を高く書いたり、本来はしないはずの仕事などを記載してはいけません。
求職者から応募を獲得するために、求人票に嘘を記載すると、採用後に求職者と訴訟トラブルが起こる可能性まであります。求人票については事実のみを記載するようにしましょう。
求人票で求職者が重視する項目
求人票にはさまざまなことが記載できますが、飲食店のアルバイトに応募したいと思う求職者は求人票の中で何を重要視しているのでしょうか。
ここでは、エン・ジャパン株式会社の「アルバイト探しの重視ポイント」を参考にアルバイト選びで重要視される下記の3つのポイントを紹介します。
- 短期・長期などの勤務期間
- 勤務地
- 時給などの給与額
求人票を作成するときは上記の3点について細かく記載すると、より求職者にとって魅力的な求人票となります。
求人票の書き方のコツ
飲食のアルバイトを採用するための求人票の書き方について紹介します。
ペルソナを作成する
数多くの飲食店が求人を出している中、漠然と作成した求人票では求職者に響くのは難しいです。ターゲットを定めて作成することで、はじめて求職者に刺さるものを作成することができます。
求人票作成にあたって、自社の採用ターゲットを明確にするために、ペルソナを作成しましょう。
ペルソナとは詳細な「人物像」を設定したもので、名前や勤務先、職種、居住地、家族構成、1日のスケジュールの過ごし方などを定義します。
ペルソナを作成することで、求人の指針を立てやすく、採用成功の鍵の1つとなります。
自社の魅力を言語化する
ターゲットが決まったら次に、自社の魅力やアピールポイントを洗い出しましょう。
飲食店ごとに魅力となる点は異なっており、一般的に挙げられるものは、下記の6つです。
・料理内容
・仕事内容
・企業文化
・給料
・従業員たちの雰囲気
・福利厚生
特に、仕事内容次第でユーザーを惹きつけることができるため、どのようなやりがいがあるかなどのできる限り多く魅力を洗い出すようにしましょう。
もし、自社の魅力が何か思いつかない時は、従業員に聞いてみるのもおすすめな方法です。
ペルソナに刺さる魅力を絞る
ペルソナを作成し、自社の魅力を洗い出したら最後に魅力に絞る必要があります。
自社の魅力を多く出したので、それらを全て求人広告に入れたいと思うかもしれませんが、それでは、ボリュームが多くなりすぎて結局何を伝えたいのか理解するのが難しくなります。
どのような訴求であればペルソナに刺さるかを考え、伝えたい情報を絞るようにしましょう。
また、複数の求人を公開できるのであれば、複数のペルソナを考え、それぞれに刺さる求人広告を作成すると効果的です。
求人票の書き方の詳細については「【2024最新版】飲食店でアルバイトが集まる求人票の書き方」でも記載しています。併せてご覧ください。
採用手法を決定する
求人票と同じくらい重要なのはどのような採用手法を決定するかです。
今回は下記の6つの採用手法について解説します。
- 店舗チラシ
- 求人サイト
- SNS
- リファラル採用
- フリーペーパー
- Indeed
店舗チラシ
店舗チラシは、店舗に訪れた人に直接アプローチできる手法であり、飲食店でのアルバイト採用において重要な役割を果たします。
視覚的な情報が豊富に掲載できるため、飲食店の魅力を効果的に伝えることが可能です。また、テンプレートが豊富に用意されている無料ツールなどもあるため、作り方がわからなくても、手軽に作成することができます。
店舗チラシを利用するメリットは下記のようなものがあります。
- 店舗に訪れる人々に直接アプローチできる
- 目に留まりやすい
- 地域密着型のアルバイト採用に有効
求人サイト
求人サイトは、多くの求職者が利用するプラットフォームであり、大手サイトでは常に30万件以上の求人が掲載されています。
これにより、求職者は幅広い業種や職種の求人情報を一元的に検索し、自身の希望に合った仕事を見つけることができます。
また、求人サイトは応募者と企業とを結びつける架け橋となり、多くの人々から選ばれる採用手法として確立されています。
求人サイトの特徴として、広告掲載から応募者の管理まで一元的に行えるため、採用プロセスを効率的に進めることができ、多くの応募者にアクセスすることが可能です。
求人サイトを利用するメリットは下記のものがあります。
- 多くの求職者が利用している
- 大量採用に適している
- 専門職の採用に有効
求人サイトの詳細については、「【2023年版】飲食店が応募を増やすために利用すべき求人媒体」で解説しています。併せてご覧ください。
SNS
SNSを活用することで、若年層やファン層にアルバイト募集を訴求することができます。特にInstagramやX(旧Twitter)などのプラットフォームは、飲食店の魅力を伝えやすく、若手採用に向いています。
またSNSでは、多くのフォロワーや友人経由でのシェアを通じて、アルバイト募集の情報を拡散させることもできます。
SNSを利用するメリットは下記のものがあります。
- 幅広い層にアプローチできる
- コンテンツを通じて魅力を伝えられる
- フォロワー経由でのシェアによる情報拡散が期待できる
Instagramの活用方法につきましては「飲食店がInstagramから採用に繋げる方法」で解説しています。併せてご覧ください。
リファラル採用
リファラル採用は、既存の従業員やアルバイトスタッフを通じて新たなアルバイトを採用する手法です。従業員が自身の人脈を活用してアルバイト募集の情報を共有し、信頼関係があるため、採用後の定着率が高い傾向があります。
リファラル採用を利用するメリットは下記のものがあります。
- 信頼関係を活かした採用が期待できる
- 採用コストを抑えられる
- 採用後の定着率が高い
Indeed
Indeedは広告掲載から応募者の管理まで一元的に行えるため、手軽にアルバイト採用を進めることができます。求人広告の最適化や応募者とのコミュニケーションを効率的に行え、多くの求職者にアクセスすることが可能です。
Indeedを利用するメリットは下記のものがあります。
- 求人広告の最適化が可能
- 応募者とのコミュニケーションが効率的に行える
- 多くの求職者にアクセスできる
Indeedの詳細につきましては「Indeed(インディード)とは?仕組みを徹底解説|無料で求人掲載して大丈夫?」で解説しています。併せてご覧ください。
面接の進め方
求職者からアルバイトの応募があれば、次に面接を行う必要があります。
面接においては、下記の3ステップを意識して行うと、求職者も自店に興味を持ってもらいスムーズに入社してもらえるようにします。
- ファン化
- 見極め
- クロージング
これらについて解説していきます。
ファン化
まず、求職者を見極めるのではなく、求職者が話しやすい雰囲気を作り、ここで働きたいと思ってもらえるようにすることが重要です。
言い換えると、面接で自店のファンになってもらうようにしましょう。
求職者を惹きつけるために、主に以下を実施するのがおすすめです。
- 社員・スタッフに面接に来た人に明るく挨拶するように伝える
- 来店への感謝とアイスブレイク
- 自店の説明
特にアイスブレイク次第で面接の雰囲気が大きく異なるため、ここで求職者がリラックスできるような雰囲気作りをしましょう。
見極め
次に、求職者の見極めを行います。
求職者に、応募の背景や経験を確認することで、どのような人物か判断することができます。
例えば、下記のような質問が効果的です。
- バイトに応募しようとしたきっかけは何ですか?
- 数ある店舗の中でどうしてうちを選んだんですか?
- 過去、飲食での経験はありますか?
このような質問を通して、相手の人柄やどのような能力があるかを判断しましょう。
また、質問をしていく中で、相手のことについて気になることがあれば、相手についてさらに知るために質問の深堀をしましょう。
例えば、求職者が仕事の経験や苦労した話をされたときは、以下のような質問を行っていくのがおすすめです。
- 具体的にはどのような作業をされていましたか
- そこから得たものはありますか?
- 独自の工夫はされましたか?
- なぜ乗り越えることが出来たのですか?
人柄が分かれば次に、履歴書や職務経歴書には表記されにくい求職者の志向や価値観のヒアリングを行いましょう。
これは、求職者が自店にマッチするか確認を目的として行います。
具体的には下記のような質問を行います。
- 人と接することは好きですか?
- お客様と店員はどのような関係だと考えますか?
- よい飲食店とはどういうものだと思いますか?
このような内容は事前準備などは難しいため、求職者の本音が知れ、そこから相手にどのような価値観があるか知ることができます。
これらの質問を行い、求職者の見極めを行いましょう。
クロージング
最後に案件の詳細の説明とクロージングをして、面接を終了します。
店舗側としても求職者側にとっても、ミスマッチによる早期離職はどちらにとっても損なため、事前に伝えられることは伝えるようにしましょう。
特にミスマッチが起こりやすいのは、「仕事内容の理解」「従業員の関係」となります。
そのため、面接の終盤には以下のような内容を伝え、求職者が納得して働けるように取り組みましょう。
- 現場、個人のミッションと目標
- 担当業務の内容と責任範囲
- 評価方法と運用
- 求められるスキル
- 給与や労働時間、休みの実態
面接の進め方の詳細については「人が集まるあの飲食店のマル秘面接マニュアル|面接前から面接後の対応まで解説」で解説しています。併せてご覧ください。
入社後にアルバイトを定着させる方法
アルバイトの面接が終わり、入社してもらったら終わりではありません。
アルバイトの方が働きやすい環境を作って、長く働いてもらえるような工夫をしましょう。
ここでは、入社後にアルバイトを定着させる方法について解説します。
初日に働きやすい雰囲気を作る
多くの方にとって勤務初日は緊張するものです。
今後この店でずっと働きたいと思ってもらえるよう、スタッフ全員が歓迎の意を示し、働きやすい雰囲気を作るようにしましょう。
そのために、丁寧な挨拶や簡単な業務からスタートさせ、新人アルバイトの緊張をほぐすことがおすすめです。
また、前もって新人アルバイトと相性のよさそうな従業員を教育係に指名しておきましょう。新人にとって仕事が分からない時に誰に聞けばいいかが分からないと、ストレスを感じる可能性もあります。
そういった負担を減らすためにも、入社初日に「教育係の○○君だよ」と、紹介できるようにしましょう。
新人アルバイトを定着させるには、初日から好印象を持ってもらえるようにしましょう。
教育フローを整えておく
新しいアルバイトがスムーズに業務をこなせるよう、教育フローを整えることが重要です。
最初の数日間は特に、丁寧な指導やサポートが求められます。いつまでに何ができるようになればいいかを整備し、業務に必要なスキルや知識を段階的に教えましょう。
業務マニュアルや手順書を充実させ、アルバイトが必要な情報を迅速に読めるような環境を整えるのも重要です。
また、新人アルバイトに「いつ何をやるのか」を入社初日に伝えておくのも定着率向上に繋がります。
自分が今後何をすれば良いのかわからないと、不安や不信感に繋がる恐れもあります。
どのくらいの期間で何を覚えてほしいのか、事前に伝えてあげましょう。
制度・待遇面の改善
アルバイトの定着率向上には、制度や待遇面の改善も効果的です。
まず、柔軟なシフト制度の導入や、働きやすい労働環境の整備が必要です。また、アルバイトが学業やプライベートと両立しやすくなれば、長期間働く意欲が高まるでしょう。
福利厚生の充実や、社員割引制度などの特典の導入も、アルバイトにとって働きやすい環境を提供することができます。
さらに、定期的なフィードバックや評価制度の設立も重要です。アルバイトが自身の成長や貢献度を認識しやすい環境を整え、モチベーションを向上させます。定期的な面談や評価により、アルバイトとのコミュニケーションを深め、意見交換や改善点の共有を行いましょう。
これらの改善を通じて、働く環境を整えることでアルバイトのモチベーション向上や定着率の向上に繋がるでしょう。
まとめ
今回はアルバイトの募集方法から、入社後のフォローまで解説しました。
アルバイト募集から採用を改善するにあたって、求人媒体・原稿の見直し、面接方法の改善・定着のための取り組みなど、やることがさまざまです。
全てに対応したくても、対応する時間がないという方も多くいらっしゃるかと思います。
弊社では採用手法の見直しや求人原稿の見直しなど、採用後担当者様のご負担になることの支援を行っております。
飲食を運営されていて採用にお困りであれば、どのようなご相談でも構いませんのでまずは1度お問い合わせください。
ひとむすび立ち上げメンバー(2022年12月)。飲食店の大きなお悩みである求人・採用から、スタッフの育成や定着、労務、集客まで幅広く情報を発信しています。 飲食店の経営者・人事担当者様にとって価値ある記事をお届けし、お役に立てるよう精一杯頑張ります!
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